読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

20161001 「キーワード読書日記 009」

  「生き心地の良い町」 岡檀 著 講談社 20130722刊 (20131113の日記)

自殺最少希少地域の徳島県海部町(現海陽町)と高いA町の比較調査

41 他人と足並みを揃えることにまったく重きを置いていない・・、それだけを理由に周囲から特別視されない・・ということが前提

42 「朋輩組」中学高校卒業生の相互扶助組織。よそ者、女性参加も可。しごきもない。リーダーと子供達の関係。選挙に利用するのは「野暮、ダサい」

45 特別支援学級の設置に反対:多様な個性があっていい、別枠を作らない

49 アンケート「人は信用できるか」海部町は、身内でも他人でも信用する

 「リーダー選定基準」学歴よりも問題解決能力

58 自己効力感が高い。主体的に政治に参加。「お上頼み」ない。長期政権ない。無力感少なく、有能感を持つ人が多い

64 年寄りインタビュー「子供時代の遊び」から聴く

 (子供が自分の足に銛を突き刺した、横面を叩いて虚をつかれたすきに銛を引き抜く) A町:仕事をしないと「極道もん」と自分を責める

71 「病」は市に出せ:「病気、トラブル、困り事等」を早めに公開の場に出す。リスクマネジメントの発想。「でけんことはでけんと早く言いなさい。はたに迷惑がかかるから」

79 うつ受診率高い。軽症の段階

83 ゆるやかな絆:立ち話、挨拶程度のつきあい

87 歴史:江戸時代大阪夏の陣の後の、材木需要に対応。山林と河川による運搬の仕事。移住者による地縁血縁のうすいコミュニティ。多様性を認める処世術

94 自殺予防因子

  • いろんな人がいてもよい・いたほうがよい=他は他、自分は自分。うちは特別だ(変わっている)から。
  • 人物本位主義を貫く:学歴、家柄、出自より人物本位・MD解決力
  • どうせ自分なんて、と考えない
  • 「病」は市に出せ
  • ゆるやかにつながる

102 いじめを防ぐ、グループ内のスイチャー(炎上を防ぎ、流れを変える人)

108 地域に貢献する来訪者の能力や気質には関心は持つが、監視はしない

114 一度目はこらえたれ(許してやれ)挽回のチャンスを与える態度。スティグマ(烙印)を押さない

125 人間の性さがと業ごうを知る人々:噂話がすきだがすぐ飽きる、統制が大嫌い、年長者は敬うが自動的に偉くなるとは思っていない、お上を恐れていない、卑屈でない、弱音を吐くのを恥じと思っていない

128 生活していく上で賢い:世事に通じている、機を見るに敏、合理的、損得勘定早い、頃合いを知り深入りしない、愛嬌がある

130 「助けを求めよ」と言葉で諭すのではなく「助けを求めやすい」環境を作る

154 うつ・自殺の危険因子:病苦・健康問題、経済的問題

156 地理的特性がもたらす直接的影響:傾斜、積雪、道路橋、公的施設までの距離

間接的影響:住民気質、A町援助希求に抵抗を感じる➡気質を知り早期に対応 

161 海部町のたくさんのサロン機能:共同洗濯もの干場、老人センター、店づくり➡いつでも、行きたい時に、自分の力で行けるところ

170 いいとこ取り:自己効力感を高める「どうせ」という言葉をつかわない。

177 「人の絆」の意味=A町 緊密な人間関係、相互扶助、身内の結束固い、排他的。

182 海部町の人は「幸せでも不幸でもない状態」「不幸でない状態」で納得➡艱難辛苦する人少ない

198 魔除けの札「野暮ラベル」

209 4つの研究:「自殺予防因子の探索、「抽出、「自殺多発地域との比較による自殺予防因子の検証、「自殺希少地域に共通する特性の把握

・地理的特性:◯傾斜地少ない平坦、可住地人口密度高い、海岸部、太平洋と瀬戸内海、日照時間長い、積雪量少ない➡社会生活基盤、社会資源への到達可能度、ネットワーク不良、情報不足

 

KK:人間関係や付き合いを、政治的に利用しようとする人を「野暮、ダサい」と切り捨てる鮮やかさ。「病は市に出せ」の世間知。素晴らしい生き方だと思います。

ここを訪ねた友人の言葉。「人生と町に、根拠のない自信を持っている人が多い。」

 

写真(本文と関係ありません):7年前の熊本城

f:id:yamaduto:20161001220232j:plain